熊本シティエフエム金曜日の番組「セレナ・セラータ」の音楽コーナー《Sound of Afterglow》の26回目が放送されました。今回は《フリーソウル in アジア》と題して、初夏の季節に合うネオソウルやR&B、ジャジー/シティーポップを紹介しました。(カワズ)
インドネシアのAdhitia Sofyan(アディティア・ソフィアン)が今年リリースした最新シングル。基本的には、宅録スタイルでアコースティック・ポップを志向しているシンガー・ソングライターですが、この曲は珍しく、ドラムとベースのリズムセクションがリードする、軽やかな16ビートのナンバーです。この路線で一枚アルバムを作ってほしいと思います。
インドネシアのシンガー兼フルート奏者、Armiya Husein(アーミア・フセイン)による、オーガニックな質感のジャズ~ボサノヴァが心地よいナンバーです。まだ活動歴が浅いようで、サブスクには数曲しか登録されていない、これからのアーティストです。いまのところSpotifyではこの曲を含む3曲を聞くことができますが、ボーカルがあるのはこの曲だけ。いずれも彼女の専門分野であるフルートが全面にフィーチャーされています。
Anastasya Poetri(アナスタシャ・ポエトリ)はインドネシアのジャカルタ出身の女性ボーカリスト/シンガー・ソングライター。バークレー音大でソングライティングを専攻していたそうです。ジャズのエッセンスを含むポップスを得意としている、と本人が語っているように、この曲もアカデミックなニュアンスを盛り込み、洗練されたジャジー・ポップスに仕上がっています。
韓国のポップバンドAshRock(アッシュロック)が2019年にリリースしたシングル。Moonchild(ムーンチャイルド)の中心人物Amber
Navran(アンバー・ナヴラン)がボーカルとしてフィーチャーされています。二組は、ソウルで開催されたGREEN
PLUGGED
FESTIVAL(韓国最大の音楽フェス)で出会い、互いに意気投合。メールなどを通じてコラボレーションを実現したそうです(コメント動画あり)。曲名のとおり、初夏の爽やかな風を感じるような心地よいフリー・ソウル。
タイの女性シンガー・ソングライター、Numcha(ナムチャ)による2020年のシングル。若手ながら、セルフプロデュースもこなす新鋭です。日本語のボイスサンプリングで始まる「Keep
Cold」で一躍脚光を浴びました。昨年12月には、サンセット・ローラーコースターのメンバーとコラボしたクリスマスソング「Merry
Midnight」リリースしています。とても良い曲なので、寒い季節になったらあらためて紹介したいと思います。
韓国のクォン・テウン氏のソロユニット、Lunchsong Project(ランチソング・プロジェクト)の2018年のシングル。プロダクションデシネから2015年に日本企画アルバム『Acoustic
Stories』がリリースされています。韓国では《編曲職人》と呼ばれている人物ですが、2000年代の冨田ラボなどを彷彿させる良質なポップミュージックを多数制作しています。この曲も、イントロのメロウなフレーズから引き込まれるナンバーです。
コーナーの最後はいつも静かめの曲をお届けしています。ラストは、特集で紹介したこともあるインドネシアの気鋭シンガー・ソングライター、Ardhito Pramono(アルディート・プラモノ)が、同国のベテラン名コンポーザーであるErwin Gutawa(アーウィン・グタワ)とコラボレーションしたナンバーで締めくくりました。
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《フリー・ソウル in アジア》をテーマに選曲した今回のSound of
Afterglow。オンエアした曲を集めてSpotifyのプレイリストを作成しました。オンエア以外の曲もセレクトしていますので、ご興味のある方はぜひ。