2026年2月3日火曜日

Sound of Afterglow vol. 70《Lucid Fall "Elsewhere"》

熊本シティエフエム金曜日の番組「セレナ・セラータ」の音楽コーナー《Sound of Afterglow》の70回目が放送されました。今回は韓国のシンガー・ソングライター、ルシッド・フォール(Lucid Fall)を特集しました。昨年リリースした通算11枚目のオリジナル・アルバム『Elsewhere(ここではないどこか)』が素晴らしいです。(カワズ)

前半は過去のアルバムから、個人的に特にお気に入りの楽曲を3曲紹介しました。1曲目は2022年のアルバム『Voice beside Guitar』に収録されている「A Small Handful of Songs」。韓国音楽大賞のBest Folk Songにノミネートされたフォーキーなナンバーです。2曲目は、4枚目のアルバム『Les Misérables』から、表題曲の「Les Misérables Part 1」。パート2とともに、このアルバムのテーマソングです。そして3曲目、9枚目のアルバム『Nowana』から。ムーディーでシネマティックな雰囲気が素敵な「On the Road」をお届けしました。




後半は2025年の最新アルバム『Elsewhere(ここではないどこか)』から4曲お届けしました。前作までは、どちらかといえばフォーキーで時にアンビエントな質感のサウンドが比較的多かったのですが、それはおそらく、ルシッド・フォールがあるときから都市部から済州島に移住したことが関係していたと思われます。そのミニマルなライフスタイルが、彼の作る音楽にも影響を及ぼしていた、そう感じています。
一方、今作では、シコ・ベルナルデスやマリアーノ・カンテーロなど、韓国外のミュージシャンが参加したことで、音楽性の幅がさらに広がりました。ここではないどこか("Elsewhere")に思いを馳せ、済州島から遠く離れた場所や人との連携を試みようとしたルシッド・フォールの強い熱意が、今作のサウンドの核となっていると感じました。

『Elsewhere(ここではないどこか)』(2025)

なお、この最新作『Elsewhere(ここではないどこか)』は、2013年の『Flowers Never Say(花は何も言わない)』以来、久しぶりに日本国内盤がリリースされています。興味深いことに、この2作品はアルバムジャケットに共通点があります。それは、どちらも鳥をモチーフにしていることです。『Flowers Never Say(花は何も言わない)』の鳥は「静」、『Elsewhere(ここではないどこか)』の鳥は「動」の象徴のように感じられます。2作品の違いをそうした観点で聞き比べてみるのも面白いと思います。そして世界情勢に照らしてみても、今は明らかに「動」の時代だなあと実感しています。

『Flowers Never Say(花は何も言わない)』(2013)



■RCIP-0382
■2025年12月26日リリース
■3,080円(本体2,800円+消費税)
■レーベル:Antenna / インパートメント
■正規ライセンス国内盤CD
■仕様:4面紙ジャケット(400gsm厚紙)


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オンエアした曲を集めてSpotifyのプレイリストを作成しました。オンエア以外の曲もセレクトしていますので、ご興味のある方はぜひ。