2022年8月28日日曜日

Sound of Afterglow vol. 29 《Jamaican Sounds in Asia》

熊本シティエフエム金曜日の番組「セレナ・セラータ」の音楽コーナー《Sound of Afterglow》の29回目が放送されました。今回は、《ジャマイカ・サウンド・イン・アジア》と題して、アジアのアーティストによるスカ~ロックステディ~レゲエなどの楽曲を特集しました。(カワズ)

レゲエ・ディスコ・ロッカーズ(Reggae Disco Rockers)は、1990年代から活動する日本のレゲエバンド。トッド・ラングレンの名曲「I Saw the Light」をはじめ、レゲエカバーも多数リリースしていますが、ヤング・ラスカルズの名曲「Groovin'」は夏にぴったりと思って一曲目に選曲しました。元々はバンドのレギュラーメンバーだった奥山みなこのボーカルも素敵です。

インドネシアのスカストラ(Skastra)は、女性ヴォーカル(アルドゥリ)と、男性6人編成のスカバンド。この曲は、2017年のデビューアルバム『Minor 7(マイナー7)』収録曲です。アルバムでは実際にマイナー7thコードを多用しているそうで、マイナーコードが宿すメランコリックな質感と、セブンスコードが醸し出す洗練された雰囲気は、本作で味わえる音楽性そのものとも言えます。


同じくインドネシアのスカストラ(Skastra)をもう一曲紹介しました。こちらは彼らのセカンドアルバム『Persona(ペルソナ)』より。曲名の「Cepat-Cepat」は、英訳すると「Hurry up」の意味です。お洒落でメロディアスなスカ~ロックステディが彼らの持ち味で、透明感のあるピュアな感じのアルドゥリのボーカルが心地よいです。


タイの人気レゲエバンド、シラチャ・ロッカーズ(Srirajah Rockers)。タイ国内で若者の支持が一番厚いと言われているバンドで、2016年のアルバム『ORGANIX』収録曲を紹介しました。タイでは1990年代頃からレゲエ音楽が浸透してきたらしく、現在はレゲエフェスも開催されているようです。メロウな旋律と、スウィートなレゲエサウンドを繊細に聴かせてくれます。


インドネシア/ジャカルタで活動するロックステディー・バンド、カルトネッツ・セレナーデ(Caltonettes Serenade)。2015年結成で、現在は8人組編成になっています。この曲は7インチレコードとしてリリースされていて、B面の「That's Why I Love You」も良曲です。フィジカルリリースは少ないですが、ライブシーンで地道に活動している様子。ちなみにグループ名は、1960年代後半に実在したロックステディ系のレコードレーベル《Caltone(カールトン)》が由来なのだそうです。


エヴァフォー(Everfor)は、台湾の人気ポップバンド、雀斑(Freckles)のメンバーである蘇偉安(スー・ウェイアン)のソロプロジェクト。昨年8月にBig Romantic Records(ビッグ・ロマンティック・レコード)の特集をした際に、シングル曲「幸運の涙」を紹介しました。この曲は、今年7月に日本でもリリースされたフルアルバム『空中閣樓(Castles in the Air)』のタイトル曲。日本の渋谷系やシティポップをこよなく愛するバンドですが、この曲では骨太なダブサウンドを響かせています。


韓国生まれ、アメリカ育ちのウヒョ(Oohyo)は、現在は英国ロンドンを拠点に活動しています。日本の韓国インディーズファンにも知られている彼女のセカンドアルバム『Far from the Madding City』(2019)に収録されている「レゲエ」というナンバーでコーナーを締めくくりました。知的な雰囲気から醸し出す浮遊感のあるサウンドとノスタルジックなメロディが素敵な一曲。「泣いているレゲエ」という副題もぴったりの一曲です。


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アジアの音楽家たちによるジャマイカサウンドから選んだSpotifyのプレイリストを作成しました。オンエア以外の曲も含めてセレクトしていますので、ご興味のある方はこちらもぜひ。