2022年8月8日月曜日

Fresh Sounds from Veterans

先日、Spotifyのレコメンド機能でおススメに上がってきたギルバート・オサリバンやスターバック(Starbuck)の新曲がなかなか良かったので、今日は往年のポップ・ミュージシャンたちによる最近のリリース曲をいくつか紹介しようと思います。(カワズ)


希代のメロディーメーカー、ギルバート・オサリバンの最新アルバム『Driven(ドリヴン)』(2022)に収録されている曲です。2018年のセルフタイトル作『Gilbert O'Sullivan』を愛聴していたのですが、今作もとても良いです。「Let me Know」という曲がリードシングルのようですが、個人的には、切ない旋律が素敵な「Blue Anchor Bay」がとても好き。



フロントマン、ブルース・ブラックマン(Bruce Blackman)の洒落たポップセンスはいまだ衰えず。70年代に人気を博したアトランタのグループ、スターバック(Starbuck)の新曲です。'Light'や'Night'といった二十母音《ai》の独特の節回しも健在。なお、バンドの中心メンバーの一人でマリンバ奏者のボー・ワグナー(Bo Wagner)は2017年に他界したようです。彼が奏でるマリンバの音色はスターバック・サウンドを特徴づけていたのでとても残念です。


ロバート・レスター・フォルサム(Robert Lester Folsom)が自主制作で1976年にリリースしたソフトサイケなアルバム『Music and Dreams』は、90年代ソフトロックブームでの再評価を経て、今なおポップ愛好者の間で評価され続けています。近年も彼はコンスタントに制作活動をしていて、中でも昨年リリースされたこの新曲は、ビートルズ風の郷愁サウンドとエモーショナルな質感が混ざり合ってとても好きです。


英国のシンガーソングライター/コメディアンのアール・オキン(Earl Okin)。10年くらい前に、『Bossa Britannica(邦題:オキンの眠れぬ夜のボサノバ)』で日本にも紹介されました。この曲は2021年作『Jazz from a Basement』に収録されている彼のオリジナルソング。《The Lockdown Song》というサブタイトルから、時勢を反映させた歌ということが分かりますね。アルバムには、「My Funny Valentine」などのスタンダードナンバーも含まれています。

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「Fresh Sounds from Veterans」と題したプレイリストを作成しました。今も活動を続けるベテラン勢が近年リリースした、MOR系のポップスやジャズ・ボーカルなどを集めています。ご興味のある方は聴いてみてください。