2022年8月14日日曜日

サルバドールとユニコーン(Salvador y el Unicornio)

ここ最近よく聴いている、メキシコ出身のSalvador y el Unicornio(サルバドール・イ・エル・ユニコルニオ)を紹介します。(カワズ)

Salvador y el Unicornio(サルバドール・イ・エル・ユニコルニオ)は、メキシコ出身のシンガー・ソングライターであるSalvador Sahagún(サルバドール・サハグーン)によるソロプロジェクト。2019年に1stアルバム『Madre Mia』を、2021年に2ndアルバム『La Fama』をそれぞれリリースしています。

"Madre Mía" (2019)

"Fa Fama" (2021)

Spotify上の公式プロフィールによると、サルバドールは幼少期にカリフォルニアに移住したのだそうで(現在の主な活動拠点はメキシコのようです)、また彼のFacebookページでは、1stアルバムはロサンゼルスでレコーディングしたと書かれています。LA録音というといかにもウェルメイドなセッションをイメージしてしまいますが、4トラックカセットレコーダーを使ったとのことなので、おそらくは本人の自宅でのホームレコーディングがメインなのだろうと推察できます。それを裏付けるように、彼の作るサウンドは基本的にどれもローファイで、それはこのプロジェクトの特徴のひとつとなっています。

Salvador y el Unicornio - Zé

現在進行形のアーティストをジャンルなどで分類するのは気が引けてしまうのですが、あえて彼の音楽にハッシュタグを付けるとすれば、#Folky #IndieRock #Lofi #GuitarPop といった感じでしょうか。サイケデリックな質感のリズムとサウンド、メランコリックなメロディー、少し気怠いボーカル。同じスペイン語圏のデヴェンドラ・バンハートや坂本慎太郎、彼らと交流のあるブラジルのチン・ベルナルデス、といった面々が作るサウンドとの相性がとても良いと感じました。

Salvador Y El Unicornio - Abril

ちなみにプロジェクト名の「Unicornio」はスペイン語でユニコーンのこと。その名の通り、サルバドールのサウンドには空想の世界にいざなってくれそうなナチュラルな浮遊感と奇妙な捻じれ具合があって、まるで古いけれど今なおマジカルな景色を彩る万華鏡のような音楽だなあと思いながら今日も聴いています。

Salvador y el Unicornio "La Fama" (2021)


Salvador y el Unicornio "Madre Mia" (2019)