2016年8月25日木曜日

メロウなモダンR&B~ソウルの良作4枚

今日は近年のR&B~ソウルの素敵なアルバムを紹介します。4組の共通点は、いずれも今年に入って来日した面々ということ。どれもメロウで素晴らしいのでぜひ!(カワズ)。

Mayer Hawthorne "Man About Town"


メイヤー・ホーソーンのソロとして3年ぶりとなる通算4枚目の新作は、70年代以降のソウル・レジェンドたちが築いたニューソウル~ブギーのエッセンスがぎゅっと詰まった珠玉の一枚。全編を通して、普遍的なメロウネスに包まれた極上のアルバムです。まるでミックステープを聴いているような、曲間無しで滑らかに進行する構成も◎。個人的に彼の作品群で一番好きです。

Mayer Hawthorne 'Cosmic Love'

Nia Andrews "From Here"


Mocky来日公演のサポートメンバーとしても存在感が光ったニア・アンドリューズ。Mockyの全面的バックアップで出来上がった本作は、彼女のどこかミステリアスな歌声と、艶やかで躍動的なアレンジが見事にマッチした作品です。アルバム中ひときわしっとりとした「Inside Your Head」はMockyがプロデュースを担当したナンバー。

Nia Andrews 'Inside Your Head'

Moonchild "Please Rewind"


まるでアナログレコードを聴いているような、温もりある雰囲気を醸し出すMoonchildのセカンドアルバム。しなやかなAmber Navranのボーカルと、抑制の効いたジャジーなトラックが紡ぎ出す洒脱でオーガニックな佇まいが実に素晴らしく、2012年作『Be Free』をさらにブラッシュアップさせた傑作に仕上がっています。7月に初となる来日公演を行いました。
Moonchild 'All The Joy'

The Suffers "The Suffers"


The Suffersは紅一点カム・フランクリンと9人バックメンバーによる、テキサス州ヒューストン出身の大所帯バンド。セルフタイトルのファーストアルバムは、臨場感溢れるダイナミックな演奏に思わず身を乗り出してしまいそうなアルバムです。中でも白眉は冒頭の「Make Some Room」。徐々にこみ上げながら訪れるサビの祝祭的なムードが素晴らしい、新たなフリーソウルの名曲です。
The Suffers 'Make Some Room'