2016年8月14日日曜日

ソフトロック2016

以前、「LPで聴きたい2000年以降のソフトロック」と題して、近年生まれたソフトロックをいくつか紹介しました。今年もとても良質なソフトロック作品が新旧ともに続々と発表されています。今回は、2016年に入ってリリースされたアルバム4枚(新譜3枚+再発盤1枚)を紹介します(カワズ)。

The Explorers Club 『Together』 (2016)

サウスカロライナ州出身のエクスプローラーズ・クラブ待望のサード・アルバム。ジャケットのアートワークは、ビーチ・ボーイズの名作『フレンズ』を模しています。そして内容的にも、これまで以上にビーチ・ボーイズを意識した内容に。儚い旋律が美しいリード曲「California's Callin' Ya」を筆頭に、『フレンズ』に通じるような、どこか瞑想的でピースフルな世界が紡がれています。

「California's Callin' Ya」

San Francisco 『Ada』 (2016)

良質なポップミュージックをリリースし続けるスペインのレーベルElefantからの一枚。グルーヴィーな2曲目の「Todos Los Besos Del Mundo」など、楽しげな雰囲気に包まれた全6曲入りのミニアルバムです。キッズ・ソフトロックのテイストが漂うジャケットも素敵。

「Todos Los Besos Del Mundo」

Friedrich Sunlight 「Nicht ans meer/Spuren」 (2016)

ドイツの新星、フリードリヒ・サンライトのデビュー7インチシングル。A面「Nicht ans meer」は、色鮮やかなイントロや疾走感溢れるコーラスなど、Roger Nichols & The Small Circle of Friendsの名曲「Love So Fine」を彷彿とさせる、白眉のソフトロック・ナンバーです。やがてリリースされるであろうアルバムも今から楽しみです。

「Nicht ans meer」

Bobbi Boyle and the Trio 『A Day in The Life + 2』 (1967-69, 2016)

ピアニストでシンガーのボビイ・ボイル。彼女が1960年代に残したレアで最高のカバーアルバムが、めでたく国内盤CDとして再発されました。ソフトロック不朽の名作「Love So Fine」をはじめ、メロウかつジャジーなアレンジと、彼女のエレガントなボーカルが冴え渡る奇跡の一枚です。さらにレア度の高いセカンドアルバム『Bobbi Boyle Sings』も同時発売されています。

「Love So Fine」