2024年10月6日日曜日

Lamp Live in Austin

先日、約30年振りにアメリカ本土を旅してきました。一番の目的は、高校生の時に一年間ホームステイしていたホストファミリーに会いに行くことでした。テキサスの彼らの家で数日過ごした後は、同州の州都オースティンに移動し、北米ツアー中のLampの公演を鑑賞しました。(カワズ)

ライブの前に少し時間があったので、オースティンを代表するレコードショップ「Waterloo Records」を訪問しました。そのレポートはこちら↓

レコ屋からホテルに戻り少し休んだ後に、「Stubbs' Waller Creek Amphitheater」に徒歩で移動。オースティンのダウンタウンに位置している、今回のライブ会場です。野外ステージで、バーベキューハウスが併設されています。


19時開場(20時開演)で17時過ぎには会場に到着。すでにエントランスには長い行列ができていました。少し早めに入場できたので先にグッズ売り場に行ったのですが、購入まで列に30分以上並びました。他の会場でも物販は大盛況だったようで、自分の順番になったときには売り切れていたグッズもありましたが、欲しかったアイテムは何とか無事に買えました。


このオースティン公演に限らず、今回のLamp北米ツアー「Future Behind Me」は、全17会場のほとんどでチケットは完売。Stubbs' Waller Creek Amphitheaterはキャパシティが2200人の会場だったのですが、同様にソールドアウトで、彼らの北米人気の高さを実感しました。オーディエンスは若い層が中心で、10代から20代が最も多かったように感じます。女性ファンが多いのかと思っていたのですが、少なくともオースティンに関しては実際の男女の比率は同じくらいでした。


開演時刻を少し回ったところでステージにメンバーが登場。一曲目の「青い海岸線から」から、日本では想像できない盛り上がりでとても驚きました。

Lamp in Austin / ステージ登場~青い海岸線から

セットリストは過去のアルバムやEPから満遍なく。北米人気のきっかけになった「A都市の秋」が収録されている『ゆめ』(2014)、TikTokでジャケットがネットミーム化した『恋人へ』(2004)、Spotifyの再生回数の上位にある「二十歳の恋」や「ゆめうつつ」が収録されている『ランプ幻想』(2008)あたりからの演奏が、オーディエンスの反応としてはやはり大きかった気がします。


個人的にとても印象的だったのは、『ゆめ』収録の「さち子」。日本のファンの間では代表曲のひとつとして認識されているナンバーだと思いますが、北米リスナーにもしっかり受け入れられているように感じられ、なんだか自分のことのようにとても嬉しかったです。


ジャパニーズシティポップのブームをはじめ、Lampがグローバルな人気になったのには色んな要因があると思いますが、こうして海外でLampライブを鑑賞してあらためて感じたのは、彼らの圧倒的なユニークさがリスナーの琴線に触れたのではないかということです。複雑なコード進行や楽曲構成をしているにも関わらず、彼らの歌には常にどこか懐かしさや親しみやすさがあります。
そして、バンドが醸していたエキゾチックでミステリアスなイメージがその楽曲の魅力をさらに引き立てていたのかもしれません。
彼らがステージに登場したとき、MCで英語を話すとき、アプリで聴いていた曲の演奏が始まったとき、謎めく存在だった3人が動く姿に終始若いオーディエンスは感激し、会場は笑顔と歓声に包まれていました。その夜をリアルに体現でき、個人的にも思い出深い夜になりました。