2025年3月3日月曜日

Sound of Afterglow vol. 59《Manila Sound pt3》

熊本シティエフエム金曜日の番組「セレナ・セラータ」の音楽コーナー《Sound of Afterglow》の59回目が放送されました。今回はフィリピンの「マニラ・サウンド」をテーマに選曲しました。後にOPM(オリジナル・フィリピーノ・ミュージック)と呼称されるようになるフィリピン大衆音楽の出発点となった「マニラ・サウンド」。これまでに2回特集しましたが、そのシリーズ第三弾をお届けしました。(カワズ)

Basil Valdez(バシル・ヴァルデス)はフィリピンの歌手。サーカスバンドというグループでの活動を経て、ソロに転向。フォーク・シンガーとしてソロ・キャリアをスタートしました。美しいオーケストレーションが魅力のこの曲は、セカンドアルバム『Basil』(1978)に収録されています。

Rey Valera(レイ・ヴァレラ)は、エレクトリック・ヘア・バンドというグループのバンド・メンバーとして7年間活動した後、1977年にレコーディング・キャリアをスタート。 シャロン・クネタに代表される様々な歌手がレコーディングした楽曲の作詞、プロデュースを手がけたました。お届けした曲は、1980年のヒットシングル「Kung Kailangan Mo Ako」のB面。OPMの礎を築いたアイコンの一人として知られています。


エラ・デル・ロザリオ(Ella del Rosario)は《マニラ・サウンド》の代表的なグループHotdogのメンバーだったシンガー。1977年までバンドに在籍し、そのあとにソロに転向したようです。ソロ転向後の1979年にリリースしたアルバム『Ella』収録の彼女のヒット曲「Mr. Disco」を紹介しました。現在は歌手活動を実質引退しているようですが、いまもこのナンバーはフィリピンポップスの代表的な曲としてカバーされ続けています。


シャロン・クネタ(Sharon Cuneta)は、歌手活動の他、女優やテレビ番組の司会などで活躍する人物。アルバムは30枚以上リリースし、映画も60本近く出演していて、フィリピンのエンタメ業界で最も成功したいわばメガスターです。彼女が16歳の時にリリースされた1982年の4枚目のスタジオアルバム『Sixteen』収録された一曲をお届けしました。16歳とは思えない大人びた雰囲気が素敵です。


VST & Company(VST&カンパニー)は、1970年代後半に活動をスタートした7人組のディスコグループ。1979年のセルフタイトルのファーストアルバムに収録されたこの「Awitin Mo at Isasayaw Ko」で一躍有名になりました。彼らはフィリピンのディスコ文化を象徴する存在となり、国中に大勢の「VSTマニア」たちが生まれたのだそうです。


Leah Navarro(リア・ナヴァロ)は1970年代後半から1980年代前半にかけて活躍した歌手。78年にファーストアルバム『Leah』リリース。80年のセカンド『Leah At Pag-Ibig』収録のメロウなアーバンソウルをお届けしました。ちなみに彼女は、1978年に開催された第7回東京音楽祭のために来日しました。そのときにレコーディングした楽曲は、「ふたりだけの愛」という日本限定の7インチシングルとしてリリースされています。


Marvic Sotto(マーヴィック・ソット)は、VIC SOTTOという名前で知られるフィリピン人俳優、コメディアン、映画プロデューサー。 フィリピンで一番有名なテレビ司会者の1人とのことです。最近、彼の代表作『MARVIC』(1979)がLPで再発され、再評価が高まっています。VST & Company(VST&カンパニー)のリードボーカリストとしてキャリアスタート。先述の「Awitin Mo, Isasayaw KO」の作曲者でもあります。1980年にリリースされたシングルのB面に収録されたムーディーなナンバーを最後にお届けしました。

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オンエアした曲を集めてSpotifyのプレイリストを作成しました。オンエア以外の曲もセレクトしていますので、ご興味のある方はぜひ。