今日の投稿は、2013~2014年に【日々の余韻】というタイトルでSNSに毎日アップしていた投稿のアーカイブ記事です。今回は、ジャズのピアノトリオ作品を6枚集めてみました。(カワズ)
2013年5月5日【日々の余韻 Daily Afterglow 024】
Avishai Cohen Trio "Gently Disturbed" (2008)
イスラエル出身のジャズ・ベーシスト、アヴィシャイ・コーエンが2008年に発表したトリオ作です。耽美で独創的なシャイ・マエストロのピアノプレイが衝撃的。アルバム全体を通して三者のただならぬ緊張感が伝わってきますが、特に2曲目の「Chutzpan」は、5分強という決して長くない時間の中でダイナミックなトリオプレイの真髄を実感できる名演奏です。
2013年9月19日【日々の余韻 Daily Afterglow 161】
The Pete Jolly Trio "Sweet September" (1964)
小気味よく優雅なワルツから、流麗なタッチのピアノソロ、そして臨場感溢れるアップテンポなトリオアンサンブルまで。満月の夜を甘く彩るエレガントな一枚。
2013年9月25日【日々の余韻 Daily Afterglow 167】
Knud Jörgensen "Knud Jörgensen Jazz Trio" (1984)
スウェーデン出身のジャズピアニスト、クネード・ヨリエンセンのトリオ作。動画では伝わらないのが残念ですが、それぞれの楽器をあしらった3つのオタマジャクシが並ぶジャケットがとてもキュート。内容も大変素晴らしく、スタンダードの「Satin Doll」や「You Look Good To Me」などをはじめ、オーソドックスながらスウィンギーで心地よい演奏を堪能できます。
2013年10月7日【日々の余韻 Daily Afterglow 179】
Sander Tournier Trio "Sander Tournier Trio" (1997)
97年にリリースされ、2012年に国内盤として再発されたピアノ・トリオのマスターピース。トゥルニエールが紡ぐ丁寧でソフトでエレガントなピアノのタッチにすぐに虜になりました。冒頭のブルーベック作「In Your Own Sweet Way」を聴いただけでもこのアルバムの耽美な世界観に浸ることができます。時にダイナミックな展開を見せるその表現力豊かなプレイには全く迷いがなく、録音当時、弱冠21歳だったというのがいまだに信じられません。この一曲で、本作が放つ稀有なオーラは十分に伝わると思います。
2013年11月6日【日々の余韻 Daily Afterglow 201】
Marco di Marco Trio "At The Living Room" (1973)
イタリア出身のピアニスト、マルコ・ジ・マルコによるピアノ・トリオの名盤。アップテンポなナンバーからセンチメンタルな曲まで、その優雅で上質なピアノタッチに思わず聴き惚れてしまいます。全体としてはB面が好きなんですが、圧巻は冒頭の「I Miei Ricordi」。クールにたゆたうフェンダー・ローズの魅惑的な響きを堪能できます。
2014年1月16日【日々の余韻 Daily Afterglow 272】
Gilles Hekimian Trio "Equilibres" (1977)
「均衡」という意味のフランス語をタイトルにしたピアノトリオ作。ビル・エバンス流の耽美な世界観とロマンティックな旋律、そして躍動感溢れるヘキミアンのピアノタッチに思わず唸る。「Improvise」をはじめとするオリジナルナンバーの素晴らしさに、「Nica's Dream」や「Nardis」のカバー曲も霞みゆく。