2014年に話題となった音楽ディスクガイド『クワイエットコーナー 心を静める音楽集』から6年。シリーズ第二弾となる『Quiet Corner - Library of No Wave Music』が発売されました。今回はなんと韓国での出版なのです。ありがたいことに、監修の山本勇樹さんから声をかけて頂き、前作に引き続き今回もレビューの執筆者として参加させて頂きました。(カワズ)
本書『Quiet Corner - Library of No Wave Music』では約250枚の作品が紹介されているのですが、ジャンルや年代や国籍ではなく、春、雨、旅、夜、クリスマスといった日常生活の様々なシーンが各セクションのテーマになっています。レビューのテイストが、アーティストの一般的な情報や音楽的バックグラウンドではなく、執筆者それぞれの感性や価値観に重きを置いているのも特徴的です。
メインの執筆者は、以下の4名。
・山本勇樹(本書の監修者、Quiet Corner/bar buenos aires主宰)
・吉本宏(音楽文筆家、bar buenos aires/resonance music主宰)
・ジノン(韓国出身、本書の翻訳も担当)
・河津継人(私)
他にも、以下の方々がコラムコーナーに参加されています。
・中島美貴
・ファン・ソン
・Lamp染谷大陽(音楽家)
・ルシッド・フォール(同上)
・伊藤ゴロー(同上)
今回私は、約40枚のレビューを担当しました。原文は日本語だったので基本的にはいつもと変わらない感じで書いたのですが、ひとつだけ気を付けたことがあります。それは、ジャンル名やカテゴリー名です。たとえばソフト・ロック、AOR、ネオアコ、シティー・ポップといった、音楽紹介時によく使うそうした和製英語は今回の自分のレビューでは用いませんでした。今ではソフト・ロックやシティー・ポップ等は韓国のリスナーにも通用する言葉のようですが、なるべく読んで頂くときの引っ掛かりを少なくしたいと考えて、日本ならではの表現は慎むことにしました。
韓国ではディスクガイド本にあまり馴染みがないのだそうですが、自分自身の音楽人生にとっても欠かせない「クワイエット・コーナー」の世界観が海を渡って広がっていくこと、そしてそれをこうした形でサポートさせて頂くことが出来たことをたいへん光栄に思います。と同時に、国外の方々にも自分のレビューを読んでいただけるのは正直とても嬉しいです。また、自分が文章を書くときに重要視しているリズムや余韻などが、韓国語に翻訳されたときにどんなふうに受け入れられるのだろうと考えるとちょっとワクワクもします。
今はコロナ禍で海外を旅することはできませんが、情勢が落ち着いたら、韓国にも行きたいなあと心から思っています!
『Quiet Corner - Library of No Wave Music』
【CONTENTS】
1. They Say It's Spring feat. Toti Soler
2. Sweet & Lovely feat. Diana Panton
3. Gentle Rain feat. Kiev Acoustic Trio
4. That Summer Feeling feat. Rodrigo Carazo
5. For Travelers feat. Mondo Gascaro
6. With Nostalgia feat. Bibio
7. Waltz of Autumn feat. Wolken
8. The Most Beautiful Sound Next To Silence feat. Ralph Towner
9. Midnight Blue feat. Bruno Major
10. Stardust and Snow feat. Ryan Driver
【対談】
「ぼくたちが好きな音楽のある風景」
ジノン×山本勇樹
【small town talk】
中島美
ファン・ソンウ
染谷大陽
ルシッド・フォール
伊藤ゴロー
【Quiet Corner / bar buenos aires Archive】
【Index】
【Extra Quiet Corner】
【クワイエット・コーナーを探して…】
※まえがき、あとがき、対談記事、作品レビューはすべてハングル語で翻訳して掲載されています。
※日本国内では、Quiet Cornerのオンラインショップでご購入できます。
(数に限りがありますのでお早めに!)
(数に限りがありますのでお早めに!)