2021年5月16日日曜日

日々の余韻アーカイブス(その24)~ブルーアルバム~


今日の投稿は、2013~2014年に【日々の余韻】というタイトルでSNSに毎日アップしていた投稿のアーカイブ記事です。ブルーなジャケットが印象的なアルバムを6枚集めてみました。(カワズ)


2013年4月25日【日々の余韻 Daily Afterglow 014】
New Zion Trio "Fight Against Babylon" (2011)


多方面/多ジャンルで長きに渡って活躍するマルチキーボーディスト、ジェイミー・サフトが率いるピアノ・トリオによる2011年作。奥行きあるアンビエントなダブサウンドの波の中、流麗なローズピアノが響きわたる「Hear I Jah」をはじめて聴いたときの快感は、何度聴いても変わることがありません。


2013年7月8日【日々の余韻 Daily Afterglow 088】
Simon Dalmais "The Songs Remain" (2011)


フランス人シンガー・ソングライター、シモン・ダルメのデビューアルバムにして傑作。2012年に聴いたアルバムの中で、個人的にはナンバーワンでした。最初に聴いたときがとても暑いの日だったからか、夏の匂いがする頃に聴くと、儚げでソフトな歌声とセンチメンタルなピアノの旋律に胸が締めつけられます。そんな歌の数々は、たんに「Remain=残る」どころか一年経った今もずっと輝き続けています。

2013年7月14日【日々の余韻 Daily Afterglow 094】
Josh Rouse "Nashville" (2005)


ネブラスカ出身のシンガー・ソングライター、ジョッシュ・ロウズの2005年リリースの人気盤。アルバムタイトル『ナッシュビル』が示すように、アメリカ南部で育まれたルーツミュージックのエッセンスを感じさせるギターサウンドが中心ですが、ボーカルスタイルやメロディラインはとても現代的。ネオアコ的な儚さが垣間見える、センチメンタルな名作です。2003年にリリースされた『1972』と、甲乙つけがたい出来。


2013年8月12日【日々の余韻 Daily Afterglow 123】
Ellerine Harding "Ellerine" (1972)


Mainstreamレーベルから1972年にリリースされたエレリン・ハーディングの名作で、同レーベルから同年に発表されたアリス・クラークと双璧を成す存在。バックミュージシャンも重なっていたりします。キュートにもパワフルにも歌いこなす、素晴らしいボーカリストです。抑揚の効いたアレンジも見事で、曲調もバラエティに富んでいるので、アルバム単位では個人的にはアリス・クラークより聴く回数が多いです。ジャケットも可愛らしくて好き。


2013年10月10日【日々の余韻 Daily Afterglow 182】
Dick McGarvin "Peaceful" (1974)


Uncle Bearというマイナーレーベルからリリースされた作品で、ローズピアノをはじめとする鍵盤類の存在感が群を抜いています。「Alone Again」やケニー・ランキン「Peaceful」のカバーのほか、「Follow Your Heart」や「Rusty Ships & Sandcastles」など、奥ゆかしさと気品を感じさせるナンバーが詰まった上質なジャズアルバム。レーベルロゴもキュートで気に入っています。


2013年11月10日【日々の余韻 Daily Afterglow 205】
Robert Lester Folsom "Music and Dreams"


堀込泰行が馬の骨のファーストアルバムでカバーした「My Stove's On Fire」を含む、ロバート・レスター・フォルサム唯一のアルバムです。90年代のソフトロックブームの流れで紹介されたものの、どちらかと言えば、70年代のSSW作品の隠れ名盤と呼ぶべき内容。ビター・スイートなメロディラインとどこか儚なげな歌声はトッド・ラングレンを彷彿とさせます。よく練られた厚みあるアレンジで、自主盤っぽさを全く感じない一枚。