2019年1月13日日曜日

Angelo De Augustine "Tomb"

カリフォルニアで活動するシンガーソングライター、Angelo De Augustine。彼のサード・アルバム『Tomb』が先日配信リリースされました。CDやLPの発売は少し先ですが、とても楽しみにしていた作品なので、フライング気味に旧作と共にご紹介します。(カワズ)



Angelo De Augustineは米国カリフォルニアのシンガー・ソングライター。過去に2枚のアルバムをリリースしていて、2017年の前作『Swim Inside the Moon』はスフィアン・スティーブンスが主宰するレーベル、Asthmatic Kitty Recordsから発表されています。

"Swim Inside the Moon" (2017)


ビタースイートな旋律と儚くも透き通るピュアな歌声、そしてアコースティック・ギターが奏でるフォーキーなアルペジオの調べ。彼の歌には、ニック・ドレイクやエリオット・スミスを彷彿とさせる、エモーショナルで繊細な世界観が宿っています。
こちらは昨年レコードで発売された7インチ盤。おそらくは彼の幼き日の写真がジャケットになっています。彼の歌はみな、まるで遠い記憶を呼び覚ます懐かしい匂いを偶然嗅いだ時のような、ずっと前に消失したはずの、幾分ほろ苦い場面を喚起させるものばかりです。


"Tomb" (2019)


新作アルバムでは、「Somewhere Far Away from Home」や「You Needed Love, I Needed You」といった、胸にこたえる曲名が並んでいます。プロミュージシャンの両親のもとに生まれたアンジェロは、5歳のときにドラマーだった父と離別。音楽が父と家族を引き裂いたと感じてしまった10代前半の彼は、プロサッカー選手を目指すことで、意識的に音楽から距離を置いていたそうです。しかし怪我の影響でサッカー選手の夢が潰え、運命に導かれるように音楽と再開します。6曲目の「Kaitlin」では、彼が失った愛を、歌手だった母親が歌ったヒット曲と重ね合わせています。誰しもが人生で経験する愛する人との別れ、そして家族愛が本作のテーマといえるでしょう。

収録曲のひとつ「Time」は、スフィアン・スティーブンスが参加した先行シングル。前作に比べて輪郭がくっきりとした印象で、飾らないピアノや口笛のフレーズ、そして天性のファルセットボイスが、ノスタルジーに満ちた美しい光景へと聴く者を導いてくれるステキなナンバーです。また、前作はホームレコーディングでしたが、今作では、Sam AmidonやRhye等との仕事でも知られるトーマス・バレットが全面プロデュース。録音を通してバレットが歌に注いだ細やかな技術的要素・見えない工夫に、アンジェロ自身とても驚いたそうです。
Angelo De Augustine - Time (Official Video)


フィジカルリリースは1/18の予定。レコードも限定で発売されるそうなので、ぜひアナログ盤で聴いてみたいと思います。

Angelo De Augustine "Tomb" (2019)

  1. Tomb
  2. All To The Wind
  3. You Needed Love, I Needed You
  4. I Could Be Wrong
  5. Tide
  6. Kaitlin
  7. Time
  8. Somewhere Far Away From Home
  9. Wanderer
  10. A Good Man's Light
  11. Bird Has Flown
  12. All Your Life