2017年9月10日日曜日

日々の余韻アーカイブス(その10)〜素敵なコリアンSSW〜

2013年4月12日から2014年2月13日までの1年弱の間、僕はTwitterやFacebook上で、【日々の余韻】というタイトルの投稿を毎日行っていました。基本的に日々の投稿は短めのディスクレビュー。それと月に一回程度、コラム的に長めの文章を書いていました。
今日は【日々の余韻】で書いた記事のうち、韓国で活動するシンガーソングライターたちのアルバムを4枚ピックアップしました。(カワズ) 

2013年6月24日【日々の余韻 Daily Afterglow 74】

Morrie 『Don't Listen To This Music If You Are Happy』

ある日Twitterのタイムラインに流れてきて、試聴したらとても良かった韓国人女性シンガーのモーリー。日本国内でも盛り上がりつつあるコリアンインディ界で活躍するアーティストのファーストアルバムです。90年代の渋谷系やスウェディッシュポップの影響を多分に感じさせる、しっかり練られたアレンジとキャッチーなメロディライン。当時でたとえるなら、原田知世が近い感じかもしれません。2ndアルバムもこちらとはまた違ったテイストで楽しめます。
morrie - This is me

2013年6月30日【日々の余韻 Daily Afterglow 80】

Big Phony 『Kicking Punching Bags』


韓国系アメリカ人、ビッグ・フォニーことBobby Choyは2011年よりソウルに活動拠点を移したシンガー・ソングライターで、エリオット・スミス直系の切なく繊細な歌声の持ち主です。2010年にリリースされたこのセカンドアルバムは、「I Love Lucy」や「The Bully」を筆頭に、どの曲もセンチメンタルでフラジャイルな旋律が胸を締め付ける素晴らしい内容で、いろんな人におすすめできる名盤。
Big Phony - I Love Lucy


2013年8月24日【日々の余韻 Daily Afterglow 135】

Big Baby Driver 『Big Baby Driver』


韓国で2000年代の前半からatombookというインディバンドを率いていたフロントパーソン、Big Baby Driverによる2011年のソロ作。atombookはどちらかといえば明るめでキュートなポップサウンドが印象的でしたが、このアルバムはアコースティックギターが前面に出たフォーキーで素晴らしい作品です。3曲目の「Your Sun Is Stupid」の独特な温もりあるアルペジオの響きとジェントルな旋律を聴いて頭をよぎったのは、Sea & CakeやArial M、Alexi Murdochなど。韓流ドラマの挿入歌だったようです。
Big Baby Driver - Your Sun Is Stupid

2013年10月22日【日々の余韻 Daily Afterglow 186】

Dringe Augh 『Individually Wrapped』


韓国のシンガー・ソングライター、ドリンジ・オーによる7曲入りファーストEP。オープンチューニングのアコースティックギターから紡がれるセンチメンタルな旋律は大変素晴らしく、韓国のニック・ドレイクと称されるのも頷けます。個人的には、小規模アカシアバンドのソン・ウンジとのデュオ「Tutelar」が一番好き。二人のユニゾンが、澄んだ景色に温もりと色味を与えています。二枚のフルアルバムもお薦めです。
Dringe Augh - tutelar