2016年12月11日日曜日

クリスマス特集①~日々の余韻アーカイブス(その6)~

2013年4月12日から2014年2月13日までの1年弱の間、僕はTwitterやFacebook上で、【日々の余韻】というタイトルの投稿を毎日行っていました。基本的に日々の投稿は短めのディスクレビュー。それと月に一回程度、コラム的に長めの文章を書いていました。
今日は、クリスマスに因んだ作品について、【日々の余韻】で書いた記事を再アップします。(カワズ)


2013年12月12日【日々の余韻 Daily Afterglow 237】

Dawn McCarthy & Bonnie 'Prince' Billy 「Christmas Eve Can Kill You」


1971年にエヴァリー・ブラザーズが発表した曲を、ボニー・プリンスビリーとドーン・マッカーシーがデュオでカバーしたもの。オリジナルの持つ奥行きある旋律に、彼ららしいカントリーテイストが程良くブレンドされた味わい深いナンバーです。曲名は何だかおどろおどろしいですが、息の合った二人の歌声が安堵感をもたらす、とても素敵なクリスマスソング。

"Christmas Eve Can Kill You"

2013年12月16日【日々の余韻 Daily Afterglow 240】

Kenny Rankin 『A Christmas Album』


ジャジーでアコースティックなアレンジの「ジングルベル」から幕を開ける、ケニー・ランキンの傑作クリスマスアルバム。唯一無二の歌声から生まれる清らかなサイレントグルーヴが、クリスマスの神聖な余韻をもたらす至福の一枚です。

"Santa Claus Is Coming To Town"

2013年12月17日【日々の余韻 Daily Afterglow 241】

Johan Christher Schütz 「Christmas Time (We can change the world)」


スウェーデン出身のヨハン・クリスター・シュッツが昨年発表したクリスマスソング。12人のコーラスをバックに「世界は変えられる」と紡がれるこの歌は、まるで10年代版「Happy Xmas (War Is Over)」。自らを“peacemaker”と呼ぶ彼のメッセージが詰まった、ハートウォーミングで感動的なナンバーです。

"Christmas Time (We can change the world) "

2013年12月19日【日々の余韻 Daily Afterglow 243】

John Zorn 『The Dreamers' Christmas』


奇才ジョン・ゾーンが自身のレーベルTZADIKからリリースしたクリスマスアルバム。New Zion Trioを率いるジェイミー・サフトのエレガントで浮遊感のある鍵盤や、マーク・リボーの繊細で品のあるギターなど、参加ミュージシャンの渋みある演奏を堪能できる一枚です。大半がインストですが、最後に収録された「The Christmas Song」は、フェイス・ノー・モアのマイク・パットンがボーカルにフィーチャーされた心温まるナンバー。

"The Christmas Song (Ft Mike Patton)"

2013年12月24日【日々の余韻 Daily Afterglow 248】

Various Artists 『Something Festive!』


バート・バカラック、ハーブ・アルパート、クロディーヌ・ロンジェ、ピート・ジョリー等、1960年代後半のA&Mレーベルの有名アーティストが勢揃いした豪華なクリスマスアルバム。これぞA&Mといった趣の、ジャジーでエレガントなアメリカンポップスが詰まっています。ソフトロック好きにはたまらない贅沢な一枚。

"The Bell That Couldn't Jingle"

2013年12月25日【日々の余韻 Daily Afterglow 249】

Foxtails Brigade 『Time Is Passed』


今シーズン、クリスマスアルバムの中で個人的に最も再生回数が多かった一枚です。透明感の中に艶を感じる歌声と幻想的で緩やかなサウンドスケープが、ホリデイ気分の終わりに優しく溶け込む、繊細で気品漂うチェンバーポップ。昨年末にリリースされたアルバムですが今年に入って知りました。クリスマスものを聴くのも今日で終わりですが、きっと来年の今ごろも聴いていると思います。

"I'm Not Really in the Christmas Mood This Year"