2018年12月30日日曜日

今年よく聴いたNo Format!レーベルのリリース作

今年最後の投稿です。今年は住み慣れた福岡から大阪に移住するという大きなライフイベントもあり、とても慌ただしい一年となりました。来年もどうぞよろしくお願いします。フランスの良質レーベル昨年末~今年にかけてNo Format!からリリースされた作品の中で、よく聴いた3枚のレコードを紹介します。(カワズ)

No Format!は、2004年設立のフランス発インディーレーベル。Gonzalesの『Solo Piano』をはじめ、良質な作品を毎年リリースしています。アルバムのジャケットやタイトルフォントに統一感があるのもこのレーベルの特徴です。また、多くの作品をCDだけでなくレコードでも揃えているので、アナログファンとしては嬉しい限りです。



ジェラルド・トト、リチャード・ボナ、ロクア・カンザの三人の音楽家による2ndアルバムで、2017年末にリリースされました。アフリカ特有のアフロリズムと親しみやすいメロディラインに加え、三人が紡ぐ極上のコーラスワークが見事。映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観て聴き返していたクイーンの諸作と本作との世界観が共鳴しているようにも感じました。今年の個人的ベストアルバムの1枚として、ラティーナ誌上で選出しました。
Toto Bona Lokua - Ma Mama (Clip officiel)



前述Toto Bona LokuaのGerald Totoがリリースしたソロ作。ジェラルド・トトはマルチ奏者でシンガー・ソングライターです。躍動的で彩り豊かなToto Bona Lokua 『Bondeko』とは対照的に、『Sway』はより内省的でシックな雰囲気があります。臨場感溢れるアコースティックサウンドが生み出す、静かなグルーヴとフォーキーな世界観。ホセ・ゴンザレスのアルバムと並べて聴きたい至福の一枚です。
Gerald Toto - Teaser New Album SWAY




カナダ・モントリオール出身の女性SSW、メリッサ・ラヴォーの3rdアルバム。彼女のルーツであるハイチを訪れたのが本アルバム制作に強く影響を与えているそうです。古き良きカリビアンミュージックと現代的なインディーロックとが程よく融合し、無国籍的かつ親しみやすいアルバムになっています。デヴェンドラ・バンハートを彷彿させるたおやかで自由な音楽的感性にぐっときました。