2016年12月31日土曜日

2016年、その他の10枚

僭越ながら、現在発売中の月刊ラティーナ1月号で2016年のベストアルバムを10枚選盤させて頂きました。2016年最後の投稿は、そちらに入れなかった「その他の10枚」を順不同で簡単にリストアップしました。本年も夫婦共々色んな方にお世話になりました。2017年も何卒よろしくお願い申し上げます。(カワズ)


●ヒゲの未亡人 『ヒゲの未亡人の休日』


岸野雄一さんが紡ぐ独特な歌の世界観とゲイリー芦屋さんの音楽的こだわりが見事に溶け合った素晴らしき和製ソフトロック。本作を引っさげて開催されたツアー「ヒゲの未亡人の国内旅行」もとても楽しかったです。

●サニーデイ・サービス 『Dance To You』


90年代のサニーデイを彷彿とさせる青く切ない儚さが詰まった名盤。前作は正直ピンとこなかったのですが、本作の冒頭「I'm a boy」を聴いた瞬間、胸に迫るものがありました。

●イ・ラン 『神様ごっこ』


特集「ふわふわの音楽」でラティーナ誌10月号の表紙を飾った韓国のシンガー・ソングライター、イ・ラン。ドライなギターと朴訥とした歌声で紡ぐ、暖かくて親密なフォーク・ミュージック。ライブを一度観てみたいです。

●Drugdealer 『The End Of Comedy』


まるで70年代の作品のような味わいのある、ドラッグディーラーことマイク・コリンズの意欲作。程よいアシッド感に包まれた乾いたメロウディスコ「Suddenly」やキャロル・キングを思わせる「The End of Comedy」など、メロウで良い曲がたくさん。

●Rumer 『This Girl's In Love: A Bacharach & David Songbook』


イギリスのボーカリスト、ルーマーの新作は、バート・バカラック&ハル・デヴィッドの名コンビのカバー集。リリースを記念して、二回に分けてルーマー特集をしました。

●Fernando Oly 『Tempo Prá Tudo』


発売日の関係で年間ベストからは除外しましたが、個人的には間違いなく今年の10枚に並べたい一枚。ミナス地方で産まれる音楽はいつの時代も、聴く者をメランコリックで幻想的な場所へと導いてくれます。

●Dom La Nena 『Cantando』


ブラジル出身の若きシンガー・ソングライター、ドム・ラ・ネーナの新作10インチ。シンプルなアレンジながら、穏やかな雰囲気に包まれたカバー曲が並んでいます。こちらもベスト10に入れようかと迷いましたが、アルバムとは位置付け難いので除外しました。

●TV Girl 『Who Really Cares』


前作同様、大胆でキャッチーなトラック作りがクセになるLAのデュオ、TVガールのセカンド・フルアルバム。どこか懐かしいメロディセンスも惹きつけられます。いつか生で体感したい曲ばかりです。

●William Fitzsimmons 『Pittsburgh Collection』


クワイエットなSSW、ウィリアム・フィッツシモンズ。彼の作品はアナログレコードの質感がとてもよく似合うと思うのです。9月の記事で紹介しました。

●Lomboy 『South Pacific』


Lampが運営するレーベル、Botanical Houseからリリースされた、Tanja Frintaのソロ・ユニットLomboyのEP。2曲目の「Same Way」をはじめ、遊び心溢れるドリーミーなサンプリングと、バーバンクなソフトロックサウンド、そしてセンチメンタルなメロディーラインの虜になりました。